愛を教えて
ライカーが万里子を傷つけた翌々日、彼はライカー社のトップとして規制改革省の呼び出しを受ける。

それは、ライカー社の傘下にある公益事業部門はすべての監査委託業務が取り消された、という通告だった。


ジェームズ・サエキの逮捕により、ライカー社の職権濫用が発覚。いもづる式に逮捕者が出て、フジワラ以外との贈収賄疑惑まで浮かんだ。ライカーが呼び出しに応じている最中にも、ライカー社の本社ビルに強制捜査が入っていた。


しかし、マスコミを騒がせたのはこの件ではなかった。


同じ日の朝刊に、ライカーが数年前、未成年の少女と性的関係を結んだ、と書き立てられた。

その少女はすでに成人している。

だが、彼女はライカーにより飲酒を勧められ、酩酊状態で性交に同意したこと。そして、彼女が当時十七歳であることをライカーは知っていた、と告白。

ライカーは“似非(えせ)貴族”と呼ばれ、奔放な妻の行状まで話題になりそうな気配だ。


そんな中、同日付で新しく監査を委託された企業から認可が下り、フジワラ・ロンドン本社との正式契約が結ばれた。


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