君のための嘘
何をこの人は言っているんだろう……。


驚くばかりで、言葉が出ない。


「夏帆さん?この先日の事は申し訳なかったと思っているのよ」


命令するのに慣れた立場の人、これが精一杯の謝罪なのだろう。


「それから、今月中に貴方たちの披露パーティーを開きます」


「おばあ様!披露パーティーは必要ありません」


ラルフは表情が歪んだ夏帆を見ながら言った。


「いいえ、おめでたいことなのだからぜひやらなければ 夏帆さんを皆さんにお披露目する意味でもね」


「止めてください!」


夏帆は思わず声を荒げていた。


「私はロスに帰るんです!」



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