君のための嘘
「ううん、何かあったんでしょ?どうしたの?」


ベッドの上に起き上がり、縁に腰を掛ける。


『これから手術になりそうなんだ』


夏帆の心臓が大きく跳ねた。


「ラルフ……私、まだ行っていないのに……」


ラルフを手術室まで見送るのは自分の役目だと思っていた。


『いいんだよ この機会を逃したら、移植手術は無理かもしれない だから、受けるよ 君と赤ん坊に会いたいから』


「今、おばあ様にっ!」


夏帆は祖母の元へ行こうと、立ち上がった。


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