君のための嘘
「会社員……?あんなマンションに住んでいるのに?」


会社員があんなマンションに住めるのだろうか……。


「待遇が良いんですよ」


「私がいくら日本の住宅事情に疎くても、あそこが高いことぐらい分かります」


「あぁ……大学生の頃から株をやっているんです それで儲けて」


それなら納得。


やだ、私ったら根掘り葉掘り聞くようなことして……。


夏帆は恥ずかしくなって顔を赤らめた。


「ごめんなさい どうでも良い事なのに……」


「いや、僕の素性が分からないのですから、考えるのも無理はないでしょう」


「そんな……もうラルフさんのことは信じている」


ラルフさんは日本へ来てからの命の恩人と言っても過言ではない。


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