俺様君の彼女ちゃんっ!
それからリナを見るとすぐに答えないマサに対してか目には大粒の涙が今にも零れ落ちそう。



でもその表情は背の高い彼らには見えてないだろう。



たぶんハルはギリギリ見えてる…。



何も答えないマサにリナがまた言葉を続ける。




「ゆ、由香って誰?」




リナが由香って子の名前を出した途端…。




四天王全員がまたヤバイという顔をした。



でも、マサがヤバイって顔をするならわかるけど…。



なんで四天王全員がヤバイって顔をするの?




「なんで、由香のこと知ってる?」




やっと口を開いたマサだけどそれはリナの質問の答えじゃない。




「ごめんなさい…で、電話…かかってきて…出ちゃった…そしたら由香って子が…シャ、シャツを…」




一生懸命声を振り絞るリナ…。



友達になったころからリナはマサの話をよくしてくれた。



写真を見せてくれたり、デートの話だったり。



ハルもなんだかんだいいながら楽しそうにリナの話を聞いてて。



モテるマサにヤキモチを焼くリナをかわいいってハルと笑ったり…。



だからりなにこんな顔をさせるマサは最低。



「はぁ…最悪」



マサのその一言にリナの涙があふれた。




それとともに私の中の何かが切れた。




パンッ――!!




マサが言ったその言葉はリナを泣かせて私をキレさせた。




「ちょっと…優奈!?」



ハルの声で我に返った私はマサに平手打ちをしていた。



あっ…やっちゃった…。



私は一度キレると無意識にいろんなことをしてしまう。




「いってぇ…」




「あっご、ごめんなさい!」




自分から平手打ちをしときながら誤るのはおかしいと思う。




それに…こんなイケメンさんに平手打ち…それに、それに…相手はリナの彼氏だ。




もう…私のバカ、こんなことがファンにでも知れたら血祭りなのに…。





< 10 / 51 >

この作品をシェア

pagetop