俺様君の彼女ちゃんっ!
私の言葉をさえぎるリナ。



そのリナからマサの言葉がでてきた。



そして私とハルの声がハモる。



今…マサって言ったよね?



リナの言葉に耳を疑いながら恐る恐るリナの前にいる人物を見る。



うっ…四天王の一人…そしてリナの彼氏のマサだ、マサがいる。




それに……。




「四天王が勢ぞろい」



ハルの言うとおり…。



私たちの前には学校でもっとも有名な4人組。



そして勝手にファンがつけたあだ名、四天王がいるではないか。



四天王と言われるだけあって……。




かっこよすぎて眩しいっス…。



思わず目を背けてしまった。



ってそれよりも…。



「おい、リナ…なんで昨日勝手に帰った?」



とても、とても低い声がアスファルトに響いた。



怖っ…そして空気重っ…。



「……」



「はぁ…確かに…誕生日いけなかったのは悪いけど、その埋め合わせはしただろ?…何、拗ねてるんだよ…」



「……違う」



少し間を置いてからリナが口を開いた。



そうだよね…。



リナは拗ねてるんじゃない。



怒ってもいない…悲しいだけだよね。




「俺…何かしたか?」



さっきみたいな低い声じゃなくて。



今日はじめてマサとリナが一緒にいるところをみた私でさえも伝わってくるような。



マサがリナを好きという気持ちが伝わってくるぐらい心配したような言い方だった。




「私の誕生日の日…誰といたの?」



静かに言ったリナの質問に四天王全員が息を呑むのがわかった。




その途端…ハルと目が合った。



きっとハルもなんかあったんじゃないかって思ってる…。




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