【十の瞳】



心無い嘲笑。
 

集団の中で浮く自分。
 

真っ黒な世界。
 

学校はどこもかしこも棘だらけだった。


成績は、良くても悪くてもあまり関係なかった。


ただ、誰とも馴染めないという点のみが、唯一にして最大の問題だった。
 

変化のない毎日に辟易している同級生たちは、ディスポーザーを求める。


思いやりをしなくても良い「事になっている」相手。


悪意でできた泥玉を、好きなだけぶつけてもいい「はずの」的。
 

嫉妬や鬱憤の捌け口が、思春期の彼女達には必要だった。


誰でも構わなかったのだろう。


だからそれは、十二愛になった。
 


< 131 / 150 >

この作品をシェア

pagetop