【十の瞳】



学校へは、すぐに行けなくなった。
 

世界中を敵に回したような気がした。
 

親の態度も、不登校をきっかけに厳しいものになっていき、部屋に引きこもることが多くなった。
 


身を守るように、化粧を覚えた。
 
 


――コロは、優しかった。


久しぶりに、こんなにも人の優しさに触れたような気がした。
 

異性に抱き上げられることなど、生まれて初めてだった。
 


緊張と胸の高鳴りで、また息が出来なくなるかと思った。


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