リアル




「こう見えて筋肉質なんですよ? 体重だって、五十キロは越えてますし」


美緒は薫の考えを見抜いたらしく、袖を捲り腕を出した。


その腕は白いながらしっかりとしたものだった。


「あら、本当」


薫は正直な感想を述べた。


「他には?」


そして、本来の目的を思い出してもう一度質問をした。


「他…ですか?」


美緒は首を傾げながら口を開いた。


簡単には喋らないか。


仮に被害者全員が美緒が管理人をするサイトに登録していた場合、美緒は彼女達が何者かに殺されたことは知っているだろう。


このような娘が新聞も読まなければニュースも観ないなどということはないだろう。



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