ラブラブ☆レッスン
「姫埼さん!遅くなっちゃって、ごめん!」
振り替えると
亮くんは息を切らしていた。
「大丈夫だよ。もう、帰っちゃったかと思ったけど……。」
「そんなわけないだろ!あの、これ!」
亮くんが差し出したのは
可愛くラッピングされた袋だった。
「え!?」
なんだろう、これ…。
「開けてみ。今日付き合ってくれたお礼とお詫び。」
ていねいに
ラッピングを開けると中には、
私が雑貨屋で
可愛いと言った
ストラップが入っていた。
びっくりした顔で
亮くんを見上げると
ニッコリ微笑んでいた。
「嬉しい。ありがとう!」
「良かった!俺、今日すごく楽しかった。それに、姫埼さんに近づけた気がして嬉しいんだ。」
「え!」
亮くんの頬が
ピンクに染まる。
それにつられて
私の頬も火照る。
「もう、気付いていると思うけど……、俺、姫埼さんのことが好きだ。いつも気になっていたんだけど話すチャンスもなくて…。」
そう言って
力なく笑った。
「でも!今日、姫埼さんと居てもっと、知りたいと思った。もっと、笑ってもらいたいなって思った。」
私は
亮くんに聞こえそうな
ほど高鳴っている
この胸の鼓動を
おさえるように
深呼吸をした。
亮くんも
同じように一息おき、
私に告げた。
「好きだ。付き合ってください。」
2人の間に
甘い沈黙が流れる。
ど、どうしよう……
告白されちゃった。
そんななか、
沈黙を破るように
声がした。
「あれ?姫埼さんと向日くんじゃないですか。」