しゃぼん玉
ヒデトとの思い出アルバムを手にしたまま、ミズキは自室のベッドで軽くうたたねをしていた。
ナナセからの着信で、目を覚ます。
“ナナセ君から電話だ!!”
喜びと同時に、反射的に動揺してしまい、電話を取る手がもつれる。
「ナナセ君……?」
『寝てた?』
ナナセは、ミズキの声で彼女が寝起きだと察した。
「うん。ご飯食べてから、ちょっとだけ……」
『疲れてるんだね、電話、大丈夫?』
「大丈夫だよ」
さきほどまで沈んでいたミズキの気持ちは、一気に浮上し、あたたかくなる。
『最近あまり電話できなくて、ごめんね』
謝るナナセの声は、少しばかり疲れているような感じだ。
「大丈夫だよ。
ナナセ君こそ、疲れてるんじゃない?
もうすぐテストだし、勉強無理してない?」
『俺は大丈夫だよ。
最近、穂積さんは来てない?』
「うん、来てないし、大丈夫だよ。
ナナセ君がお金渡してくれたおかげだよ……。
本当に、ありがとう」