しゃぼん玉

清と共に、メイは滝川家の玄関をくぐった。

庭の松の木を剪定(せんてい)していたメグルの祖父·一郎が、

「二人ともおかえり」

と、穏やかな声音で二人を出迎える。

「ただいま。

いまからご飯の用意するから、待ってておくれ」

日常会話をする清と一郎。

メイは一郎に挨拶をするでもなく、伏し目で靴を脱ぐ。


清は、買い出しして来た荷物を台所のテーブルに置き、その紙袋の中から水色のマフラーを取り出すと、居間で畳の編み目を見つめているメイを呼んだ。

「メイちゃん。おいで」

「?」

メイはとことこと清に近づいた。

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