しゃぼん玉
清はそのマフラーを、無防備なメイの首に丁寧な手つきで巻き付ける。
「寒いでしょう?
12月になったら、もっと寒くなるからね。
あ、趣味に合わなかったらごめんよ。
今の若い人の好みは、ちょっと分からなくてね。
私がいいと思う物はやっぱり古いみたいで、それでいつもメグルには怒られてるんだよ」
そう嬉しそうに目を細める清に、メイは身が固まってしまった。
風通しの良かった首筋が、ほんわりと温かくなってゆく。
「これ、私に?」
「ああ。そうだよ。
メイちゃんのだよ。
やっぱりメイちゃんには、水色がよく似合うね」
「………………」
こんな時、何て言ったらいいのか……。
メイにはそれが分からなかったが、味わったことのないような感情が胸いっぱいに広がっていくのだけは分かる。