しゃぼん玉
大成は、リョウのことをとても可愛がっていた。
大成はリョウの父親なのだけど、どこか兄貴の気分でリョウに接していた。
リョウも、幼い時は大成について回っていた。
「でもな、僕にとって、ミズキも大切な子供に違いないんだ。
このノートを見て、思い知ったよ……。
僕は、ミズキにすら甘える隙を与えることができなかった、身勝手な親だったって」
「そんな……!
私、そんなふうに思ってないよ!?」
ミズキは強く主張した。
菜月は大成に意思を合わせるように、
「ほら、そういうところ……。
ミズキは昔からそう。
自分の気持ちを我慢して、いつも周りのことを優先してる。
そんな優しい娘に育って、すごく嬉しかったし、何よりも自慢だった。
でも、今は悲しいわ……。
ミズキは、私達がリョウのことで悲しむ姿を見て、相当気を使ってきたのだと思ったら……。
でも、それがミズキの優しさなのよね。わかってる。わかってるの。
今までごめんね?
だからミズキ、お願い。
本当の気持ちを話して?」