しゃぼん玉

ミズキは両親のこわばった表情を前にしても、めげることなく主張した。

「今と昔じゃ違うんだと思う。

時代の流れっていうのかな。

文明や科学の発達に合わせて、人の考え方や価値観も変わる。

それは当たり前のことかもしれない。

いつまでも同じ思考のままじゃいられないのも、仕方ないのかもしれない。


でも、私、メグルちゃんの話にすごく感動して……。

私達が今、不自由なく笑って過ごせるのは、昔の人が頑張ってくれたからなんだって思い知った。


おじいちゃんやおばあちゃん達が作ってくれた今を、より良い形で残すことはできないかな?

生活スタイルや文化が変わったことで、心まで変わらなきゃいけないのかな?


助け合うことを願ったり、困った人を救いたいって思う気持ちを、損得勘定で出し惜(お)しみするなんて、嫌だよ……」


全て言った。

ミズキの全身に蓄積された想いを全て解放した瞬間。

口から出した途端に、今まで以上の熱意がみなぎった。


この時ミズキの中で、『穂積メイを助けたい』という願いが、『穂積メイを必ず助ける!』という、揺るがない意思へと変わった。

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