しゃぼん玉
今日一日、体調不良で何も口にしていなかったメイは、水を飲みに行くついでに、そのトレイを持って立ち上がった。
清と一郎も、寝静まっている。
歩くたび、かすかに軋(きし)む古い廊下の板が、メイの心にさざ波を生んだ。
体はだいぶ楽になったのに、正体不明の藍色の感情が体中にまとわりついている。
“みんな、分かんない。
メグルも、リクも、メグルのじいちゃんとばあちゃんも、何で私のことを嫌わないの? 親切にするの?
ミズキって人は、特にそう……。
リョウをイジメていた人間に、どうしてあそこまで……”
メイを助けたい。
ハッキリそう口にした星崎ミズキ。
あの時、メイはそんなミズキの反応に、予想を大幅に裏切られた気がした……。