しゃぼん玉

今日一日、体調不良で何も口にしていなかったメイは、水を飲みに行くついでに、そのトレイを持って立ち上がった。


清と一郎も、寝静まっている。


歩くたび、かすかに軋(きし)む古い廊下の板が、メイの心にさざ波を生んだ。

体はだいぶ楽になったのに、正体不明の藍色の感情が体中にまとわりついている。

“みんな、分かんない。

メグルも、リクも、メグルのじいちゃんとばあちゃんも、何で私のことを嫌わないの? 親切にするの?


ミズキって人は、特にそう……。

リョウをイジメていた人間に、どうしてあそこまで……”


メイを助けたい。

ハッキリそう口にした星崎ミズキ。

あの時、メイはそんなミズキの反応に、予想を大幅に裏切られた気がした……。

< 439 / 866 >

この作品をシェア

pagetop