しゃぼん玉
メイは電気もつけず、暗い台所でコップに水を注いだ。
目が暗さに慣れれば、電気などいらない。
腹も空いていたので、リクからの差し入れをそっと開くことにした。
寒さのせいで芯まで冷め切った焼き鳥串が、きれいに並べられている。
トレイにはたくさんの水滴がついていた。
差し入れされたばかりの時は、作り立てで温かかったのだとわかる。
それらはどれも、メイが好きな照り焼き風味だった。
一口サイズに丸められて串に刺さっているつくねを、パクンと一つ、頬張った。
昔から大好きだった味が、メイの口内に広がる。
それと同時に、彼女の頬に涙が流れた。