しゃぼん玉

“リク……。

あんたは昔から、何も変わらないよね。


私はどんどん変わっていったのに、あんたはずっと、そのままだった。

笑う顔も、

泣き顔も、

怒って説教してくるとこも、

いつも私の心配して、ついてくるところも……”


昔はそんなリクの態度が、人として純粋に嬉しかった。

リクがどういうつもりで自分に親切にしてくるのか、とか、リクとメイの家庭環境の違いなどが、あまり見えていなかったから。


“リク。私はあんたにたくさん助けられたのかもしれない。

あんたのおかげで、食べ物には困らなかった。

現に今も、こうして私に差し入れしてくれてるよね。


でもさ………。


あんたは何も分かってないだろうけど、私はあんたとは違うんだよ。何もかも。


だから……。

もう昔のようにはなれない。


腹が立つんだよ。

あんたのその、何も知らない脳天気な振る舞いがさ……”

全ての差し入れを食べ終えるまで、メイの涙が止まることはなかった……。

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