しゃぼん玉

正美はホッと胸を撫で下ろす。

リクは父の言葉に、何も言い返せなかった。

悔しいが、父の言う通りだった。

自分は、メイのことに関して感情だけで突っ走ってしまうことが多々あった。


その中でも、リクの両親にとっては強烈だった出来事。

それは、リクが小学三年生の時に行われた遠足の日のことだった。


学年ごとに行き先が異なる小学生の遠足。

昼食の時間。

当時、リクの隣のクラスだったメイが、何の前触れもなく突然いなくなってしまったのだ。

メイのクラスをはじめ、それは学年でも大きな騒ぎになった。


リクを含む生徒達の元には引率の教師が数名残り、他の教師達は近辺にメイを探しに行った。

それを知ったリクはいても立ってもいられなくなり、友達やクラスメイトの制止を無視し、教師の目をすり抜け、メイを探し出すべく単独行動に出た。

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