しゃぼん玉

遠足では、各自弁当を持ってこなくてはならない決まりがあったのだが、当日メイは、母親に弁当を持たせてもらえなかった。

クラスのみんなが、親に作ってもらった弁当を開く様子を横目に悲しみと空腹感を覚え、みじめな気持ちになった彼女は、その場を離れずにはいられなかったのだ。


この頃すでにメイの悪癖となっていた万引きをして食料を手に入れようと、メイは見知らぬ土地のスーパーへ足を踏み入れようとした。

その時――――。

「メイっ!!」

息を切らせ、額に汗を流しているリクが、店内に入ろうとしていたメイの腕を掴んだ。

リクは、教師達より先にメイを見つけることができた喜びと安心感で満たされる。

「メイ、何してたの?

みんな心配してるよ?

先生も、あちこち探してる!

だから、早く戻ろう?」

「嫌……。

メイ、お弁当持ってないもん……」

「えっ!!」

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