しゃぼん玉
リクは、今日のバイトで店長に言われたことを思い出した。
『松本。お前、なかなかいいセンスしてるな。
仕事覚えるのも早いし、勢いもあるし、
バイトじゃなく、いつかここの社員にならないか?
松本なら将来、この店のチェーン店の管理任されても、おかしくはないしな』
『それって、俺が店長になれるかもってことですかっ?
そんなの、無理ですよ。
まだ始めたばかりで、分からないことばかりだし……』
『最初はみんなそんなものだよ。
橘(たちばな)も捨て難い人材だったけど、あいつもいい子を紹介してくれたなって思うよ、本当に』
店長は、リクのことをシュンに次ぐ良い人材だと思ったようだ。
“俺も、シュン君と同じくらい店長に認められてるのかな?”
店長にそう言われたことで、リクは迷いを振り切り自信を持つことができたのだ。
“卒業後は進学やめて、働こうかな。
そしたら一人暮らしもできるし……”
バイトを始めて以来ずっと迷っていたが、店長と話したおかげで考えがまとまった。
“この店に就職して、いつか店長になるぞ!!”