しゃぼん玉

メグルは、メイの首元に巻かれたそのマフラーを見て、

「ばあちゃんの趣味相変わらずだね。

メイ、無理してつけなくていいよ?」

と、眉を下げていたが、メイは無表情で前方を見て、

「無理はしてない」

「そ? ならいいけど……」


メイは相変わらず何を考えているのか、読み取れない雰囲気で。

だが、メグルはそれでも嬉しかった。


メグルは祖父母に育てられているということで、幼少の時、周りからよく、胸に引っかかることを言われていた。

「メグルちゃんち、お父さんとお母さんがいないなんて、変わってるよね。

そういうの、『複雑な家庭』っていうんでしょ?」

「だからメグルちゃんって、服の感じがみんなと違うのかなー?

おばあちゃんの趣味で選んでもらうと、古くなるもんねー」


メグル自身は祖父母のことが大好きで自慢の家族だと思っていたが、その分、そういった同級生達の何気ない言葉に傷ついていた。

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