しゃぼん玉
ベッドに横になったミズキの片手をにぎりつつ、ナナセはベッドの側面にもたれるようにして座った。
二人はたわいない話をして、長い夜を過ごした。
ミズキは次第にまぶたが重くなるのを感じて、うっすらと意識を閉じてゆく。
ナナセはそんなミズキの肩に、ずれ落ちそうになっている掛け布団をかけ直した。
「おやすみ」
そう小さくつぶやき、ナナセはもう一度、窓から見える夜の空を見上げた。
さきほどよりたくさんの星が出ている。
たったそれだけの変化で、全てのことがうまくいくような気がした。
ミズキの手のあたたかさと寝息を肌に感じ、まだ浴室に向かえずにいると、そんなナナセの心にこたえるように、夜空に流れ星が光った。
流れ星が一回流れる間に三回お願い事をすると叶うというけれど、三回も願う時間はなく、一瞬で消えていった流れ星。
“この星、何人の人が見てたかな?”
そんなことをぼんやり考え、ミズキの寝顔をしばらく見つめ続けていた。