しゃぼん玉
ミズキはナナセのぬくもりに安心し、ポツリポツリと、本音を口にした。
「私、こわいよ。お父さんとお母さんに本当のことを話すのが……。
アイリちゃんが見せてくれた画像、すごくショックだった……。
お父さん達、あれを見たらどうなっちゃうんだろう?
また、四年前みたいに苦しめちゃうよ、傷つけちゃうよ……」
リョウが亡くなる間際に書いたとされる、国語のノート。
それを菜月と大成に見られてしまったことをきっかけに、家族内で再び、リョウの問題を話し合うことになった。
その際ミズキは、穂積メイを助けたいという胸の内を両親に話したが、その話し合いの結論もまだ、まとまっていない。
それなのに、アイリが差し出してきた宇野マサヤの携帯電話とリョウの手紙を、二人に見せたら……。
「どうしたらいいんだろう?
お父さんとお母さんには本当のこと話さなきゃいけないって思うのに、
家族なんだから隠し事はしちゃいけないって思うのに、
すごくこわいよ……」
ナナセは涙ながらに話すミズキを落ち着けるように、抱きしめた指先で彼女の肩をゆっくりトントンとなでた。