しゃぼん玉
「でも、ナナセ君といると、素直な自分でいられる……。
すごく安心できる」
「俺もだよ。
ミズキちゃんといると、安心できる……」
静かにささやきかける、ナナセの声。
それはどこまでも優しい響きをしていて……。
ミズキは、無意識のうちにナナセの顔を見つめていた。
「ナナセ君……」
恋心から溢れ出す甘い声。
水分を含み過ぎて、ゆらゆら揺れるミズキの瞳。
ミズキにぎられた両手の熱さと、目の前にいる彼女の雰囲気に引き込まれ、ナナセは身動きがとれなくなった。
ミズキはそっとナナセの両手を離すと、少しずつ熱をおびるナナセの頬に唇を近づけた。
わずか数ミリの二人の距離。
「…………っ」
今までで一番近い距離に、ナナセの鼓動は激しくなる。
ミズキのことが心から好きなのだと、思い知らされる。