しゃぼん玉

そうして、言葉を探しているような間をもたせた後、ナナセはミズキと出会った時の話をした。

今年の1月に、シュンが入院していた病室にお見舞いに行った時に、偶然出会った、ミズキとマナのことを……。

「俺、ずっと女の子が苦手だったんだ……。

だから、シュンの病室で初めてミズキちゃんやマナちゃんと会った時も、不安とか緊張でかなりドキドキしてて……。

何て言ったらいいのか、わからなくて」

ミズキは、あの時のナナセを思い出す。

病室に顔を出した彼は、無表情ながらも動揺を隠し切れず、ぎこちなかった。

「でも、ミズキちゃんが話しかけてくれたよね、『シュン君の友達ですか?』って」

「そうだったね」

ふわりと目を細めるミズキ。

「そのおかげで、マナちゃんとも話せたし、ミズキちゃんとも話せて。

あの時のミズキちゃんの口調とか、雰囲気に、すごく安心したっていうか……。

嬉しかったな……。

女の子に対するマイナスなイメージが一瞬で変わる、そんな気がした」

ナナセはミズキをそっと抱き寄せる。

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