しゃぼん玉

女子には関わらないと決めていたのに、ナナセはいつの間にか、ミズキに近付きたい、彼女と付き合いたい、と、思うようになっていった……。


ミズキは終始、心のこもった表情でナナセの瞳を見つめている。

そのおかげで素直になるナナセの気持ち。

「ずっと、俺みたいな弱々しい男じゃ、ミズキちゃんを守れないかもって不安だった。

シュンみたいに決断力もないし、マナちゃんみたいに護身術を身につけているわけでもないから。

でも、違ったね」

ミズキのことを知って、人を好きになる気持ちを知った。

好きな人を守るために、強くなりたいと願った。

“絶対、ミズキちゃんを守ってみせる……!

この先、何が起きても”


ミズキはナナセの胸の中で、初めて聞いたナナセの過去と自分の過去を重ね合わせていた。

ミズキは同級生の子に比べて身体的な成長が早かったためか、小学生の時から電車の中で痴漢にあったり、通学路でよく、知らない男性に声をかけられていた。

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