しゃぼん玉
ナナセは、更に言葉を重ねる。
「そっ、それに、俺がミズキちゃんの部屋に泊まるなんて、ダメだよっ。
ミズキちゃんのお父さんとお母さんが、良く思わないんじゃない?」
口早にそう言い、ナナセは両手の指先を絡めていた。
緊張した時に出る、彼のクセ。
ミズキの中で、ナナセの存在を求める気持ちが膨れ上がった。
「大丈夫だよ。
私とナナセ君は、やましい関係なんかじゃないもん。
私達は、お父さんとお母さんに恥じることなんて、何もしてない。
だから……」
ミズキの潤んだ瞳が、ナナセの恋心を捕える。
「……」
ナナセはそっとミズキの方に右手を伸ばし、寒さで震えているミズキの肩を抱いた。
「ごめんね、俺から誘うべきだったよね……。
本当に、こういうところ、ダメだな、俺……」
ナナセはミズキを先にベッドに寝かせ、自分もぎこちない動きで彼女の横に潜り込んだ。
周りの音が何も聴こえてこないほど、ナナセの気分は張りつめ、全身が固くなる。
そんなナナセを導くように、ミズキはベッドの隅に寄った。