しゃぼん玉
今、マサヤに会ってしまったら、きっと良くないことになる……。
でも、マサヤのケータイを隠し、彼から逃げ続けるわけにもいかない。
昨日の今日で、まだ気持ちの整理がつかないアイリは、これからどう動くべきなのだろう?
彼女の判断力をかき回すかのように、冬の冷たい風が、街路樹からこぼれた落ち葉と共に吹き付けてきた。
とても寒かったが、おかげで寝起きの頭が冴えてくる。
三人は駅までの道のりを歩き、考えを巡らせた……。
ミズキとアイリが口をつぐんで思案している中、真っ先に口を開いたのはナナセだった。
「今マサヤ君に会ったら、ケータイの画像や、リョウ君が穂積さんに宛てた手紙も、全て取り上げられちゃうよ……」
アイリは、その言葉をグッと自分の中で飲み込んだあと、
「わかった。しばらくはマサヤに会わないようにするね。
会っちゃったら、私、絶対マサヤの言いなりになっちゃうと思うし、マサヤに問い詰めても、リョウ君の手紙や画像のこともごまかされる気がするから……。
それに……。今はマサヤに会うのがこわいから、マサヤと離れて、これからのことを一人で考えたいなって……」
アイリのつらい気持ちをなだめるように、ミズキは彼女の背中をなでた。