コントラスト~イケメン達のLOVE争奪戦~
綾菜ちゃんの顔が曇る。
夕食のときのように。
「わたし、なにも言えなかったの。
しかも、すごく困った顔だったと思うの。
わたしの顔を見て、桐山くんは傷ついた。」
「困るのは、仕方がない。」
「ちがうの!
わたし、けっこういろいろ考えてたんだ。
桐山くんの気持ち、なんとなくわかってて
それで、どうするか考えてたのになにもできなかった。
わたしには彼氏がいる。」
・・・・・。
わかってる現実でも、やっぱりその言葉は多少胸に突き刺さる。
「わたしは大輝が好き。
だから、桐山くんの気持ちに応えることはできない。」
俺の頭の中で"桐山"の部分が"平野"に置き換わる。
「そう言わないといけなかったのに、言えなかった。」
まるで、俺がフられた気分だ。
でも、別にいい。
この思いが実らないのは百も承知だ。
俺は、それでも綾菜ちゃんが好きなんだ。
好きでいたい。
そうすれば、俺は幸せだから。