黒猫独語
気安く触んな!
お婆さんがトイレに立つと、今で嫁と孫が会話をし始めた。そこにはクロもいた。
「お婆ちゃん、だいぶ体が弱くなったみたい」
小声でそう言うと、
「そうだね」
と男の子が返事をした。
「こんなこと言いたくないけど、覚悟しておいてね……」
「わかってるよ。でも……」
ほーお、この二人、婆さんの家族やったんか。
しかし今の今までちーとも顔見せんと、何しとったんやろ。自分のことで精いっぱいか。
「もしお婆ちゃんになにかあったら、あの猫うちが引き取るんだよね?」
クロを見ながら、ふと思いだしたように男の子が言った。
なにい? あいつ、何言ってるんだ。
「そうね」
おいおい、俺の未来を勝手に決めんな。
と、そこでお婆さんがトイレのドアを開ける音がしたので、会話は中断された。
お婆さんがトイレに立つと、今で嫁と孫が会話をし始めた。そこにはクロもいた。
「お婆ちゃん、だいぶ体が弱くなったみたい」
小声でそう言うと、
「そうだね」
と男の子が返事をした。
「こんなこと言いたくないけど、覚悟しておいてね……」
「わかってるよ。でも……」
ほーお、この二人、婆さんの家族やったんか。
しかし今の今までちーとも顔見せんと、何しとったんやろ。自分のことで精いっぱいか。
「もしお婆ちゃんになにかあったら、あの猫うちが引き取るんだよね?」
クロを見ながら、ふと思いだしたように男の子が言った。
なにい? あいつ、何言ってるんだ。
「そうね」
おいおい、俺の未来を勝手に決めんな。
と、そこでお婆さんがトイレのドアを開ける音がしたので、会話は中断された。