[続]愛しき人
俊哉が、京都への出張中に私は社長室までやってきた・・・


秘書が、何か用かというが、妻として私用での用事でだといって社長室に入った・・・


引き出しや社長室内のクローゼットを見てみた。

引き出しには仕事用品以外はないみたい。

クローゼットには・・・疑わしいいと思われるものが数点あった。


≪私の靴サイズとは違うブランドのヒール≫
≪大人色のスカーフ≫・・・私はかわいい系のものを好むから・・・
≪俊哉のネクタイ≫・・・私が買ったものじゃないし、使っているみたいだ

それに・・・昨日して出かけたネクタイがここに置いてある・・・


もう、一体どういうことなの??


私の頭はパニック!!


すぐに、内線で社内秘書を社長室まで呼び出した・・・

秘書にこの頃の様子を聞いたが、変わりないという。

今日の出張場所を尋ねると「京都」というだけで、

宿泊場所や仕事内容は聞かされていないとのこと。

秘書によると京都出張の時の仕事内容などはいつも不明で、

社長が単独で、予定を入れてくるらしい。

そして、京都の時だけは、秘書を同行させていない。


これだけでも、怪しいなんてもんじゃない・・・


秘書をもどしてから、私は、どうしていいのか頭を抱えてしまった。


一之瀬の父ですら、仕事で犠牲にしている分、女性関係で家族に心配をかけたことはない。
父はよく自慢していた。そんなの当たり前だと思っていたけど・・・そうじゃないんだね

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