リスタート ~最後の恋を始めよう~ 【前編】
「牧野が一喝して、ヒメたちも表向きは態度を改めたけどな。それから、なんとなく、もう、あいつらは放っておけって雰囲気になっちまってな。ちゃんと、仕事を教えてやろうってやつもいないんだ。ヒメもヒメの仲間、うるさいことを言われなくなって清々したって顔しているしな。まあ、それでも、たまに渡辺が見兼ねて、あれこれ言ってるときはあるみたいだけどな」
「渡辺くんは、同期ですか。彼女たちと」
「ああ。大卒だから、ヒメや木村と年は一緒だと思うぞ。あいつ、中学のころからずっとラグビーをやっていて、体育会系の縦社会の中で揉まれてきてるから。ヒメたちみたいのは我慢ならないみたいで、ときどき、ガツンとなにか言っているらしいけどな、それも堪えちゃいないみたいだな。同期にまで見捨てられたら、もう救いはないのにな。そういうことも、連中は判らないだろうなあ」
小林のしみじみとした言い様に、明子はふと、大塚のことを思い出した。
(これから、どうするんだろ)
(大塚さん)
なんだかんだと言っても、今までなら牧野は必ず、最後の最後で仕方がないと大塚を許し助けてきた。
けれど、その牧野まで、ついに大塚に差し伸べる手を引いてしまった。
土壇場で隠し持っていた資料を出してはきたが、それでも、牧野はもう許さないだろうと明子は思った。
車中で聞いた林田の言葉を思い出した明子は、また少しだけ、気が重くなってきた。
「渡辺くんは、同期ですか。彼女たちと」
「ああ。大卒だから、ヒメや木村と年は一緒だと思うぞ。あいつ、中学のころからずっとラグビーをやっていて、体育会系の縦社会の中で揉まれてきてるから。ヒメたちみたいのは我慢ならないみたいで、ときどき、ガツンとなにか言っているらしいけどな、それも堪えちゃいないみたいだな。同期にまで見捨てられたら、もう救いはないのにな。そういうことも、連中は判らないだろうなあ」
小林のしみじみとした言い様に、明子はふと、大塚のことを思い出した。
(これから、どうするんだろ)
(大塚さん)
なんだかんだと言っても、今までなら牧野は必ず、最後の最後で仕方がないと大塚を許し助けてきた。
けれど、その牧野まで、ついに大塚に差し伸べる手を引いてしまった。
土壇場で隠し持っていた資料を出してはきたが、それでも、牧野はもう許さないだろうと明子は思った。
車中で聞いた林田の言葉を思い出した明子は、また少しだけ、気が重くなってきた。