リスタート ~最後の恋を始めよう~ 【前編】
そうして出来上がったのは、いらない雑誌の山だった。
どこにこんなにあったのかと、呆れるほどのその山に、明子はため息すら吐けないほど呆れかえった。
むしろ、乾いた笑いが、こみ上げてきそうだった。
その山を、発掘作業で見つけたビニール紐で括っていく。


(なんかさ、すでに、年末の大掃除になってない、これ?)
(決意したのは、ダイエットのはずなのに、なんで、いきなり大掃除?)
(このさい、この部屋もすっきりさせちゃえって?)
(たった一晩で、どんな魔法をかけられちゃったんだろね、あたし)
(恐るべし、『関ちゃん』)
(いや『文隆くん』)
(いやいや『高杉兄弟』)


そんなことを思いながら、明子は夢中になって部屋を片付けた。
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