リスタート ~最後の恋を始めよう~ 【前編】
「頼むから、泣かないでくれ。誰に泣かれても、平気だ。でも、お前はダメなんだ。お前だけは、どうしてもダメなんだ。お前に泣かれちまうと、どうしていいのか、判らなくなっちまうんだよ。頭の中、真っ白になって、どうしていいかのが、判らなくなるんだ」
だから、泣くな。泣かないでくれ。
迷路の中で、探している出口が見つけられず途方に暮れている、そんな子どものような不安げな声で、牧野は静かにそう明子に告げた。
その言葉に、顔を上げた明子は、首を傾げて牧野を見た。
-泣くな。
それは、何度も牧野に言われてきた言葉だ。
そのたび、ますます、悲しくなって、寂しくなって、辛くなって。
牧野が、遠くなっていった。
(どうしていいのか、判らなくなる?)
いつもの、自信に溢れた牧野の顔はそこにはなく、不安だけが浮かんだ顔をした、そんな牧野がそこにいた。
だから、泣くな。泣かないでくれ。
迷路の中で、探している出口が見つけられず途方に暮れている、そんな子どものような不安げな声で、牧野は静かにそう明子に告げた。
その言葉に、顔を上げた明子は、首を傾げて牧野を見た。
-泣くな。
それは、何度も牧野に言われてきた言葉だ。
そのたび、ますます、悲しくなって、寂しくなって、辛くなって。
牧野が、遠くなっていった。
(どうしていいのか、判らなくなる?)
いつもの、自信に溢れた牧野の顔はそこにはなく、不安だけが浮かんだ顔をした、そんな牧野がそこにいた。