リスタート ~最後の恋を始めよう~ 【前編】
「それでも、プレゼンは失敗だっ そうだろっ お前たち二人で勝手にやってきたプレゼンなど、承認されないからなっ またやり直しだっ あの客に頭を下げて、やり直さなきゃならないんだっ それとも牧野の力で、そのルールまで変えさせる気かっ」
冷静さの欠片もなくしているその様子に、明子は心底うんざりとなり、どうやって止めを刺してあげたらいいのかしらと、頭を捻り考えた。
「何度も言ってますけど、勝手にやってきたんじゃありません。部長に」
「なら、どうしてその部長は金曜日、顔を出していないんだっ お前たちが部長に断りもなく、勝手にやったものだから」
「吉田係長。ちょっといいですか?」
それまで傍観者でいることにすら興味がないと、仕事に集中しているように見えた松山が、静かで穏やかな声で吉田を制した。
「部長は、確かに、小杉主任に任せましたよ、この件」
土曜日に。あなたが牧野課長に仕事押し付けて出て行ってしまったあとにね。
そこまで言って、ようやく松山は吉田に向けた。
三角に細められたその目は、やや意地悪げな目つきに見えた。
(松山さん。仕事を邪魔されるの、大嫌いなのよねー)
(これは、ちょいキレてるかも)
藪睨みの松山の目に首を竦ませた明子は、吉田と松山の様子を交互に窺い続けた。
冷静さの欠片もなくしているその様子に、明子は心底うんざりとなり、どうやって止めを刺してあげたらいいのかしらと、頭を捻り考えた。
「何度も言ってますけど、勝手にやってきたんじゃありません。部長に」
「なら、どうしてその部長は金曜日、顔を出していないんだっ お前たちが部長に断りもなく、勝手にやったものだから」
「吉田係長。ちょっといいですか?」
それまで傍観者でいることにすら興味がないと、仕事に集中しているように見えた松山が、静かで穏やかな声で吉田を制した。
「部長は、確かに、小杉主任に任せましたよ、この件」
土曜日に。あなたが牧野課長に仕事押し付けて出て行ってしまったあとにね。
そこまで言って、ようやく松山は吉田に向けた。
三角に細められたその目は、やや意地悪げな目つきに見えた。
(松山さん。仕事を邪魔されるの、大嫌いなのよねー)
(これは、ちょいキレてるかも)
藪睨みの松山の目に首を竦ませた明子は、吉田と松山の様子を交互に窺い続けた。