リスタート ~最後の恋を始めよう~ 【前編】
「やっぱり、発注、かかってないんですか?」
事態を察した牧野が、真顔に戻ってそう島野に尋ねた。
「朝から不思議だったんですけどね。島野係長、そもそも、なんでこっちにいるんですか?」
謎の解答を求めるように尋ねてきた野木の声に、島野は盛大に息を吐きこぼし、マシンがないと呟いた。
「は?」
「確認していなかった、私も悪いんだけどね。営業で手配しているはずのマシンが、まだ手配されていないかも、みたいな?」
「はあ?!」
なんですか、それ?
どよめく周囲に「私も、どういうことかと聞きたいくらいだよ」と言い、島野は肩をすくめた。
「発注依頼書が、いつまでも未済のままだから、おかしいとは思っていたんだけどね。先月、上原さんに確認したら、アレなら発注して出荷指示もかけてあるって言うんでね。だったら、大丈夫なんだろうと思っていたら」
「まったく、その痕跡がない?」
「そう。しかも、困ったことに、上原さんはリフレッシュ休暇中で連絡も取れない。どうやら、今は海外らしくてね。営業で、朝から調べてもらってはいるんだけど、判らないらしい」
「担当、上原さんなんですね?」
依頼書、見せてください。それですか?
それまで、無言のまま島野の話しを聞いていた明子が、なにか思い当たることがあるのか、顔色を変えて慌てふためく様を見て、島野は明子の手を離し、ディスプレイを動かして明子に見せた。
プレビュー画面上の依頼書を目で追いながら、明子は手を島野の机の固定電話に伸ばして、内線で営業部の後輩を呼び出した。
事態を察した牧野が、真顔に戻ってそう島野に尋ねた。
「朝から不思議だったんですけどね。島野係長、そもそも、なんでこっちにいるんですか?」
謎の解答を求めるように尋ねてきた野木の声に、島野は盛大に息を吐きこぼし、マシンがないと呟いた。
「は?」
「確認していなかった、私も悪いんだけどね。営業で手配しているはずのマシンが、まだ手配されていないかも、みたいな?」
「はあ?!」
なんですか、それ?
どよめく周囲に「私も、どういうことかと聞きたいくらいだよ」と言い、島野は肩をすくめた。
「発注依頼書が、いつまでも未済のままだから、おかしいとは思っていたんだけどね。先月、上原さんに確認したら、アレなら発注して出荷指示もかけてあるって言うんでね。だったら、大丈夫なんだろうと思っていたら」
「まったく、その痕跡がない?」
「そう。しかも、困ったことに、上原さんはリフレッシュ休暇中で連絡も取れない。どうやら、今は海外らしくてね。営業で、朝から調べてもらってはいるんだけど、判らないらしい」
「担当、上原さんなんですね?」
依頼書、見せてください。それですか?
それまで、無言のまま島野の話しを聞いていた明子が、なにか思い当たることがあるのか、顔色を変えて慌てふためく様を見て、島野は明子の手を離し、ディスプレイを動かして明子に見せた。
プレビュー画面上の依頼書を目で追いながら、明子は手を島野の机の固定電話に伸ばして、内線で営業部の後輩を呼び出した。