リスタート ~最後の恋を始めよう~ 【前編】
「さ。白状しなさい。そのお口は、私がいない間、ここで、なにを叫んでいたの?」
メっ、と、いたずらの過ぎた子どもを叱る母親のように腕を組んで木村を見る明子に、木村は耳までペタンと垂れてしまった子犬のように萎れた。
「えーと。そのー」
「はっきりおっしゃい」
「『こすぎしゅにーん。ぬまたさんだけじゃなくー、ぼくもー、たすけてくださーい、ぼくにもー、あいをー』みたいなことを、いっぱい」
ここで叫んでました。
ぴょんと立ち上がり、ごめんなさいと床に正座をして、木村は明子に手を合わせた。
渡辺が「言ってました言ってました、確かに、聞きました」と、笑い転げながらそれを肯定する。
もう、この子はと、明子はため息を吐きながら、額に手を当てた。
「こんな部屋の真ん中で、そんなことを叫ぶんじゃありませんっ」
「ごめんなさいっ すいませんっ」
「沼田くんにも迷惑を掛けて。困った子なんだから」
「沼田さん。ごめんなさいっ」
木村は立ち上がって、沼田に頭を下げる。
木村の大きな声に「いや、僕は……」と、沼田はしどろもどろで木村に答えて「」いいよ、大丈夫だよ」と、早口で告げた。
「小杉くん。助かった。ありがとう」
よし、今日の仕事は終了だ言いながら、島野はイスごと明子の隣に移動してきた。
メっ、と、いたずらの過ぎた子どもを叱る母親のように腕を組んで木村を見る明子に、木村は耳までペタンと垂れてしまった子犬のように萎れた。
「えーと。そのー」
「はっきりおっしゃい」
「『こすぎしゅにーん。ぬまたさんだけじゃなくー、ぼくもー、たすけてくださーい、ぼくにもー、あいをー』みたいなことを、いっぱい」
ここで叫んでました。
ぴょんと立ち上がり、ごめんなさいと床に正座をして、木村は明子に手を合わせた。
渡辺が「言ってました言ってました、確かに、聞きました」と、笑い転げながらそれを肯定する。
もう、この子はと、明子はため息を吐きながら、額に手を当てた。
「こんな部屋の真ん中で、そんなことを叫ぶんじゃありませんっ」
「ごめんなさいっ すいませんっ」
「沼田くんにも迷惑を掛けて。困った子なんだから」
「沼田さん。ごめんなさいっ」
木村は立ち上がって、沼田に頭を下げる。
木村の大きな声に「いや、僕は……」と、沼田はしどろもどろで木村に答えて「」いいよ、大丈夫だよ」と、早口で告げた。
「小杉くん。助かった。ありがとう」
よし、今日の仕事は終了だ言いながら、島野はイスごと明子の隣に移動してきた。