リスタート ~最後の恋を始めよう~ 【前編】
「営業から。マシンの手配、間に合ったって連絡がきた。助かったよ」
「そうですか。それは……」
よかったですと続くはずだった明子の言葉が途切れる。
ありがとうと言いながら、一瞬の油断を突いて、島野がまた明子の左手を取り握り締めた。
(うきゃあああーっ)
(島野さんっ)
(私、殿方にあんまり免疫ないから、どきどきしちゃいます~)
木村を叱っていた勢いはなくなり、どうしたらいいのぉと、明子は頬をひきつらせ、ワタワタとうろたえた。
「木村。お前、今日から番犬だっ 悪い虫を追い払え」
「わんっ」
木村が小林のその言葉に答えるように、島野に向かい一言吼えた。
「追い払えなかったら、肉食獣の餌にされるぞ」
「うぎゃー。それは勘弁ですよ」
川田のそんな脅かしに木村は悲鳴を上げると「島野さん、向こう行ってくださいっ」と喚き、島野を明子の傍らから追い払おうとした。そんな木村に、島野はにたりと笑った。
「木村くん。私もこれで、けっこうな肉食獣だけど。戦ってみるかい?」
にぃーっと唇の端を上げて笑う島野に、木村は頭を抱えて呻いた。
「だれかー、たすけてくださーい」
「ボルゾイ、お前も加勢しろ。桃太郎がピンチだぞ」
小林のその言葉に、紀子がまた笑い出した。
「もう、ボルゾイはやめてぇ。親戚の家にいるんですよぉ」
見るたびに思い出しちゃいますよと、そんな言葉が聞こえてきた。
「そうですか。それは……」
よかったですと続くはずだった明子の言葉が途切れる。
ありがとうと言いながら、一瞬の油断を突いて、島野がまた明子の左手を取り握り締めた。
(うきゃあああーっ)
(島野さんっ)
(私、殿方にあんまり免疫ないから、どきどきしちゃいます~)
木村を叱っていた勢いはなくなり、どうしたらいいのぉと、明子は頬をひきつらせ、ワタワタとうろたえた。
「木村。お前、今日から番犬だっ 悪い虫を追い払え」
「わんっ」
木村が小林のその言葉に答えるように、島野に向かい一言吼えた。
「追い払えなかったら、肉食獣の餌にされるぞ」
「うぎゃー。それは勘弁ですよ」
川田のそんな脅かしに木村は悲鳴を上げると「島野さん、向こう行ってくださいっ」と喚き、島野を明子の傍らから追い払おうとした。そんな木村に、島野はにたりと笑った。
「木村くん。私もこれで、けっこうな肉食獣だけど。戦ってみるかい?」
にぃーっと唇の端を上げて笑う島野に、木村は頭を抱えて呻いた。
「だれかー、たすけてくださーい」
「ボルゾイ、お前も加勢しろ。桃太郎がピンチだぞ」
小林のその言葉に、紀子がまた笑い出した。
「もう、ボルゾイはやめてぇ。親戚の家にいるんですよぉ」
見るたびに思い出しちゃいますよと、そんな言葉が聞こえてきた。