リスタート ~最後の恋を始めよう~ 【前編】
「まあ。課長と、もう少しよく相談するんだな。俺は事情をよく知らんからな」
「パパなのにー。知らないんですかー」
木村がそう言って混ぜっ返し、明子も、そうよねえと、木村と顔を見合わせて笑った。
「小杉くん。仕事を片付けて貰ったお礼に、お昼をご馳走させてほしいな。なにがいい?」
まだ明子の隣に並んでいる島野が、楽しそうにそんな提案をする。
「私、お弁当なんです」
「ホントに?」
「ホントですよ」
「どれ。出してごらん」
「へ?」
出す? どうして?
いったい、なぜという顔で島野を見ている明子に、島野はもう一度、見せてごらんと明子に言った。
首を傾げながら、明子は机の引き出しに入れてあるランチバックを取り出して、机に置いた。
「これですよ」
ちょうど、そのタイミングで会議室のドアが開き、牧野が中から出てきた。
思いっきりのしかめっ面で、どさりと席に座った。
「いいんですか、中にいなくて」
「ウチの課の者は、一人もいないしな。人の顔ばかり見て、部長の話を全く聞かないバカがいるから出てきた」
牧野の苛立ち半分呆れ半分のぼやきに、そういうことかと、皆が乾いた笑いをこぼす。
「ヒメさんなあ」
小林はしょうがねえなと、心底、呆れているような声で呟いた。
(まあ、さっき立たされていても、うっとりしていたしね)
明子も、力なく頭を垂れるしかなかった。
そんな中、牧野は島野を睨みつけると「あんたは、そこで、なにしてるんだっ」と吠えた。
「パパなのにー。知らないんですかー」
木村がそう言って混ぜっ返し、明子も、そうよねえと、木村と顔を見合わせて笑った。
「小杉くん。仕事を片付けて貰ったお礼に、お昼をご馳走させてほしいな。なにがいい?」
まだ明子の隣に並んでいる島野が、楽しそうにそんな提案をする。
「私、お弁当なんです」
「ホントに?」
「ホントですよ」
「どれ。出してごらん」
「へ?」
出す? どうして?
いったい、なぜという顔で島野を見ている明子に、島野はもう一度、見せてごらんと明子に言った。
首を傾げながら、明子は机の引き出しに入れてあるランチバックを取り出して、机に置いた。
「これですよ」
ちょうど、そのタイミングで会議室のドアが開き、牧野が中から出てきた。
思いっきりのしかめっ面で、どさりと席に座った。
「いいんですか、中にいなくて」
「ウチの課の者は、一人もいないしな。人の顔ばかり見て、部長の話を全く聞かないバカがいるから出てきた」
牧野の苛立ち半分呆れ半分のぼやきに、そういうことかと、皆が乾いた笑いをこぼす。
「ヒメさんなあ」
小林はしょうがねえなと、心底、呆れているような声で呟いた。
(まあ、さっき立たされていても、うっとりしていたしね)
明子も、力なく頭を垂れるしかなかった。
そんな中、牧野は島野を睨みつけると「あんたは、そこで、なにしてるんだっ」と吠えた。