リスタート ~最後の恋を始めよう~ 【前編】
そう怒鳴る牧野に、島野はにたりと笑い「この子を口説いてますけど」と、涼しい顔で嘯く。
そして、そんな島野に牧野がなにか言い返すより早く立ち上がると、明子が止める間もなく、明子の弁当を取り上げて、それを牧野の机に置いた。
「お疲れの牧野課長に差し入れですよ。さ。遠慮なく。お召し上がりを」
憮然としている牧野をよそに、小林はイスから転げ落ちそうな勢いで笑いだし、「島野っ ナイスだっ」とその行動を褒め称えた。
「あたしのお弁当っ 返してくださいよっ」
目を剥いて怒り出す明子をよそに、島野は淡々と言葉を続けていく。
「牧野課長がその弁当を食べてくれれば、小杉くんは私とランチです。さ。心おきなくがっつりと。久しぶりの女性の手料理を」
「あんたなあ。人が疲れているときに」
面倒くせえことをと、牧野は額に手を当てて、島野を忌々しそうに見上げていた。
「つまり、ランチデートを阻止したいのなら、そのお弁当は返せと。黒いなあ。島野係長、お腹、真っ黒だなあ」
松山も、くくくっと忍び笑いをこぼしながらその様子を伺っている。
「別にぃ。久しぶりじゃねえしぃ」
負け惜しみのような牧野のその発言に「へえ、少しは進展したんだ」と、島野は小さな声でぼそりと呟き、牧野を冷やかすように笑ってみた。
その笑みに、牧野はますます忌々しげな目つきで島野を見上げ、顔をしかめた。
その一方で、小林はなにかを探っているような目つきに明子を眺め、それに気づいた明子は「なんですか?」と、首を傾げた。
「いやー。ウチの課長さん、どこで女子の手料理を食ったのかなあと」
「そうだ。聞いてくださいよー。ひどいんですよー」
明子は唐突になにかを思い出した様子で、小林に頬を膨らませて訴えた。
そして、そんな島野に牧野がなにか言い返すより早く立ち上がると、明子が止める間もなく、明子の弁当を取り上げて、それを牧野の机に置いた。
「お疲れの牧野課長に差し入れですよ。さ。遠慮なく。お召し上がりを」
憮然としている牧野をよそに、小林はイスから転げ落ちそうな勢いで笑いだし、「島野っ ナイスだっ」とその行動を褒め称えた。
「あたしのお弁当っ 返してくださいよっ」
目を剥いて怒り出す明子をよそに、島野は淡々と言葉を続けていく。
「牧野課長がその弁当を食べてくれれば、小杉くんは私とランチです。さ。心おきなくがっつりと。久しぶりの女性の手料理を」
「あんたなあ。人が疲れているときに」
面倒くせえことをと、牧野は額に手を当てて、島野を忌々しそうに見上げていた。
「つまり、ランチデートを阻止したいのなら、そのお弁当は返せと。黒いなあ。島野係長、お腹、真っ黒だなあ」
松山も、くくくっと忍び笑いをこぼしながらその様子を伺っている。
「別にぃ。久しぶりじゃねえしぃ」
負け惜しみのような牧野のその発言に「へえ、少しは進展したんだ」と、島野は小さな声でぼそりと呟き、牧野を冷やかすように笑ってみた。
その笑みに、牧野はますます忌々しげな目つきで島野を見上げ、顔をしかめた。
その一方で、小林はなにかを探っているような目つきに明子を眺め、それに気づいた明子は「なんですか?」と、首を傾げた。
「いやー。ウチの課長さん、どこで女子の手料理を食ったのかなあと」
「そうだ。聞いてくださいよー。ひどいんですよー」
明子は唐突になにかを思い出した様子で、小林に頬を膨らませて訴えた。