リスタート ~最後の恋を始めよう~ 【前編】
島野の手が、ゆらりと伸びてきた。
思わず、明子の体が竦む。
そんな明子を宥めるように、島野の手は明子の前髪を撫でた。
大きな手の平から伝わる、じんわりとした温もりに、明子の強ばっていた体から力が抜けていく。
忘れていた呼吸が、戻る。
息を吸い込み、吐き出す。
体の中で渦巻き、明子を苛んでいた熱が、すうっと抜けていった。
明子に、平素の落ち着きが戻ったのが判ったのか、島野は明子の髪を撫でていた手を、静かにその頬に添えた。
「自覚してあげなさい。でないと、爆発するぞ?」
あいつ。
眼鏡の奥のその目は、昼休み、会議室で騒ぎあっていたときのように、楽しそうに笑っていた。
ポンポンと、指先で、明子の柔らかな頬を島野は叩くように撫でる。
「あいつが隠している、生々しい雄の部分も、隠さずに見せられるくらい、そろそろ女になってあげなさい、あいつの前で」
あいつを欲しがっている、女の顔を見せてやりなさい。
さらりとした口調で、とんでもないことを言う島野に、明子は泣きそうな顔で、笑った。
思わず、明子の体が竦む。
そんな明子を宥めるように、島野の手は明子の前髪を撫でた。
大きな手の平から伝わる、じんわりとした温もりに、明子の強ばっていた体から力が抜けていく。
忘れていた呼吸が、戻る。
息を吸い込み、吐き出す。
体の中で渦巻き、明子を苛んでいた熱が、すうっと抜けていった。
明子に、平素の落ち着きが戻ったのが判ったのか、島野は明子の髪を撫でていた手を、静かにその頬に添えた。
「自覚してあげなさい。でないと、爆発するぞ?」
あいつ。
眼鏡の奥のその目は、昼休み、会議室で騒ぎあっていたときのように、楽しそうに笑っていた。
ポンポンと、指先で、明子の柔らかな頬を島野は叩くように撫でる。
「あいつが隠している、生々しい雄の部分も、隠さずに見せられるくらい、そろそろ女になってあげなさい、あいつの前で」
あいつを欲しがっている、女の顔を見せてやりなさい。
さらりとした口調で、とんでもないことを言う島野に、明子は泣きそうな顔で、笑った。