リスタート ~最後の恋を始めよう~ 【前編】
「子どものころ、いろいろあったって」
「ん? 聞いたのかい?」
島野が驚いたように、明子から少し体を離して、真上から明子の顔を見据えた。
探るような島野のその目に、明子は首を振った。
「君島さんが。いろいろあって、ちょっと面倒な性格になったって。それだけです、聞いたのは。詳しいことは本人が話まで、待ってやってくれって」
「そうか」
安堵しつつも、どこかで残念がっているような声に、明子は首を傾げた。
「そういう話を、やっと、キミともできるようになったのかなって。一瞬、期待した」
島野は明子の疑問に、素直な答えた。
「聞かないほうが、いいんですよね?」
私。
確認するような明子の問いかけに、島野は少しだけ考え込んで、口を開いた。
「牧野から、子どものころの話しを聞くなら。約束してほしい。なにを聞いても逃げないって。あいつに背を向けたりしないって。あいつは、一度、壊れかけた。子どものころに。大切な人に捨てられて。また、大切な人に背を向けられたら、今度は本当に壊れる。だから、興味本位で昔を尋ねて、それに背中を向けて逃げ出したら」
そこまで言って。
島野はひとつ、息を吸い込んだ。
「俺は、君を許さない」
強く、真っ直ぐに射すくめるその眼差しに、明子は息が詰まりそうだった。
「ん? 聞いたのかい?」
島野が驚いたように、明子から少し体を離して、真上から明子の顔を見据えた。
探るような島野のその目に、明子は首を振った。
「君島さんが。いろいろあって、ちょっと面倒な性格になったって。それだけです、聞いたのは。詳しいことは本人が話まで、待ってやってくれって」
「そうか」
安堵しつつも、どこかで残念がっているような声に、明子は首を傾げた。
「そういう話を、やっと、キミともできるようになったのかなって。一瞬、期待した」
島野は明子の疑問に、素直な答えた。
「聞かないほうが、いいんですよね?」
私。
確認するような明子の問いかけに、島野は少しだけ考え込んで、口を開いた。
「牧野から、子どものころの話しを聞くなら。約束してほしい。なにを聞いても逃げないって。あいつに背を向けたりしないって。あいつは、一度、壊れかけた。子どものころに。大切な人に捨てられて。また、大切な人に背を向けられたら、今度は本当に壊れる。だから、興味本位で昔を尋ねて、それに背中を向けて逃げ出したら」
そこまで言って。
島野はひとつ、息を吸い込んだ。
「俺は、君を許さない」
強く、真っ直ぐに射すくめるその眼差しに、明子は息が詰まりそうだった。