リスタート ~最後の恋を始めよう~ 【前編】
きつく。
きつく。
明子を見据える島野の眼差しが、ふわりと緩む。

「目を閉じて」

島野の甘い声が、明子の耳をくすぐる。
その声に、暗示にでも掛けられたように、明子はその目を閉じた。

明子の唇に、島野の吐息が触れて……
重なった。

明子の体が。
ふるりと。
震える。

「ほら。大してことじゃないだろう」

キスをさせる隙くらい、牧野に見せてやりなさい。
また、耳元にそんな囁きが聞こえる。

「もう一回。しよう。牧野のことを思ってごらん」

牧野とキスをすると、思ってごらん。
その声に、牧野の顔が脳裏に浮かぶ。
体が、



熱く、震えた。
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