リスタート ~最後の恋を始めよう~ 【前編】
「ほんとよね。だいたい、婚約者がいるのに、他の人と子ども作っちゃったんでしょ、相手の人って。よっぽど、小杉さんに問題があったんでしょ」
「そんなみっともない話、みんなに知られて。よく会社にいられるわよね。恥ずかしくないのかしら」
「そのうえ、今さら高望みして、牧野さんや沼田さんに纏わりついて、あの手この手で気を引こうとして。ほんと、みっともない」
「婚約破棄されて、男の人に痩せろなんて言われるほど太ってるような恥ずかしい女。それ以上、年を取ったら、見合いの話だってこなくなくなるわよ。さっさと決めたら」
美咲を擁護するように続けられる香里と沙紀の言葉に、なにかを言い返す気力もなくなり、明子は小さくすんと息を吐くと、残っていたお茶を飲み干した。
キリキリと、痛み出す胃に、すうっと手を動いて胃をあたりを押さえる。
(頭も痛いし)
(耳も痛いし)
(胃も痛いし)
(なんだか、もう、ぜぇーっんぶ、放り出したくなってきた)
言いたいだけ言って満足したのか、静かになった香里と沙紀に、無言のままの明子に変わって小林が「なにを言ってんだか」と笑い出した。
「よく回る口だな。営業とかのほうが向いてるんじゃないのか、お前ら。異動願いを出したらどうだ?」
「どうして、私たちが営業なんかに」
「まあ、営業でもムリか。仕事ができねえもんな」
小林が、人を小馬鹿にしてような笑みを浮かべているのを見て、明子は小林を止めようとした。
こういうときの小林は、相手が誰であろうと、決して、手加減などはしない。
それを察して止めようとしている明子を、小林自身が止めるなと目で制した。
「そんなみっともない話、みんなに知られて。よく会社にいられるわよね。恥ずかしくないのかしら」
「そのうえ、今さら高望みして、牧野さんや沼田さんに纏わりついて、あの手この手で気を引こうとして。ほんと、みっともない」
「婚約破棄されて、男の人に痩せろなんて言われるほど太ってるような恥ずかしい女。それ以上、年を取ったら、見合いの話だってこなくなくなるわよ。さっさと決めたら」
美咲を擁護するように続けられる香里と沙紀の言葉に、なにかを言い返す気力もなくなり、明子は小さくすんと息を吐くと、残っていたお茶を飲み干した。
キリキリと、痛み出す胃に、すうっと手を動いて胃をあたりを押さえる。
(頭も痛いし)
(耳も痛いし)
(胃も痛いし)
(なんだか、もう、ぜぇーっんぶ、放り出したくなってきた)
言いたいだけ言って満足したのか、静かになった香里と沙紀に、無言のままの明子に変わって小林が「なにを言ってんだか」と笑い出した。
「よく回る口だな。営業とかのほうが向いてるんじゃないのか、お前ら。異動願いを出したらどうだ?」
「どうして、私たちが営業なんかに」
「まあ、営業でもムリか。仕事ができねえもんな」
小林が、人を小馬鹿にしてような笑みを浮かべているのを見て、明子は小林を止めようとした。
こういうときの小林は、相手が誰であろうと、決して、手加減などはしない。
それを察して止めようとしている明子を、小林自身が止めるなと目で制した。