リスタート ~最後の恋を始めよう~ 【前編】
勉強会のスケジュールを、手帳に書き込んでいく。
仮に参加するのことになったら、その日は極力定時で仕事を終わらせて、最上階の大会議室に行かなければならない。
勉強会自体は、参加を義務づけられているものではない。あくまでも任意のものだ。
だが、勉強が仕事だった学生のころならともかく、社会人ともなるとなかなかその時間を捻出できないという現実もある。
そんなこともあってか、勉強会に参加する者は少なくない。
勉強に集中でき、会社が用意するテキストも判りやすいと評判だった。
(試験は二月、よね)
(あれ?)
(この日って……)
(木村くんの結婚式の、次の日じゃない?)
(んー。たしか、木村くんも試験を受けるとかなんとか、言ってたよね?)
(あらあら、まあまあ、ムコ殿、ピンチ?)
そんなことを考えながら、手元の書類を見ていた明子の目に、一枚のメモ紙が映った。
(ん?)
(なんだろ?)
(牧野さんの字だけど……)
(なんか間違えて、紛らせちゃったとか?)
(あんがい、おっちょこちょいなとこ、あるからなあ)
見覚えのある癖字で書かれたメモを、目を凝らして、まじまじと明子は眺めた。
「!! なんで!! なんで、今、それを見るんだよ!! バカ!!」
なにも言わない明子を不審に思ったのか。
振り返った牧野は、立ち上がると同時に明子をそう怒鳴りつけた。
その大きな声に、明子は肩を竦めて体を小さくする。
仮に参加するのことになったら、その日は極力定時で仕事を終わらせて、最上階の大会議室に行かなければならない。
勉強会自体は、参加を義務づけられているものではない。あくまでも任意のものだ。
だが、勉強が仕事だった学生のころならともかく、社会人ともなるとなかなかその時間を捻出できないという現実もある。
そんなこともあってか、勉強会に参加する者は少なくない。
勉強に集中でき、会社が用意するテキストも判りやすいと評判だった。
(試験は二月、よね)
(あれ?)
(この日って……)
(木村くんの結婚式の、次の日じゃない?)
(んー。たしか、木村くんも試験を受けるとかなんとか、言ってたよね?)
(あらあら、まあまあ、ムコ殿、ピンチ?)
そんなことを考えながら、手元の書類を見ていた明子の目に、一枚のメモ紙が映った。
(ん?)
(なんだろ?)
(牧野さんの字だけど……)
(なんか間違えて、紛らせちゃったとか?)
(あんがい、おっちょこちょいなとこ、あるからなあ)
見覚えのある癖字で書かれたメモを、目を凝らして、まじまじと明子は眺めた。
「!! なんで!! なんで、今、それを見るんだよ!! バカ!!」
なにも言わない明子を不審に思ったのか。
振り返った牧野は、立ち上がると同時に明子をそう怒鳴りつけた。
その大きな声に、明子は肩を竦めて体を小さくする。