リスタート ~最後の恋を始めよう~ 【前編】
「ふふふ。きっと、きついわよ。係長の百本ノック。スポ根とか大好きなんだから。一緒にバッティングセンターに行くと、係長の熱血指導が始まって、今やこの私ですら、ホームランを狙えるくらい、カッキーンって打てるようになっちゃったもの」
最後まで球を見ろ、腰を入れろと、熱血コーチになってしごく小林に「もう、二度と、小林さんとバッティングセンターなんて来ませんっ」と、そのときは明子も怒るのだが、それでもまた「行くか?」と誘われると、楽しくてついつい付いていってしまい、いつの間にか、明子もかなりバットを持つ姿が様になってしまっていた。
「うきゃきゃ。体力つく前に倒れそうですね、僕」
明子と一緒に笑い出した木村は、どうしようかなあと考え出した。
「なにか、次の日ってやることってあるんですかね」
「そんなにないんじゃないかなあ。頂いたご祝儀の確認をしたりとか、お礼状を書いたりとか。なにか外部の業者からレンタルしたものとかがあったら、返しにいったり。そんな感じじゃないかなあ。そのあたりは、川田主任とかに聞いてみたら」
「そうします。すっかり、試験のことを忘れてましたよ」
「経験ないのに言うものなんだけど。聞いた話しだと、とにかく新郎新婦、疲れるらしいわよ」
「そうですよね。でも、試験は受けたいしなあ」
ちょっと、彼女とも相談してみます。
うんうんと頷く木村に「それがいいわね」と、明子も答えた。
「彼女のほうでも、木村くんが休みだと思って、なにか予定しているかもしれないしね」
「はい。ありがとうございました。助かりました。ありがとうございます」
二人並んでそんなことを話していたところに、二分遅れでバスが来た。
珍しく、バスに乗り込む他の部署の社員の姿もなく、明子と木村は後方にある二人がけのシート席に、並んで座った。
最後まで球を見ろ、腰を入れろと、熱血コーチになってしごく小林に「もう、二度と、小林さんとバッティングセンターなんて来ませんっ」と、そのときは明子も怒るのだが、それでもまた「行くか?」と誘われると、楽しくてついつい付いていってしまい、いつの間にか、明子もかなりバットを持つ姿が様になってしまっていた。
「うきゃきゃ。体力つく前に倒れそうですね、僕」
明子と一緒に笑い出した木村は、どうしようかなあと考え出した。
「なにか、次の日ってやることってあるんですかね」
「そんなにないんじゃないかなあ。頂いたご祝儀の確認をしたりとか、お礼状を書いたりとか。なにか外部の業者からレンタルしたものとかがあったら、返しにいったり。そんな感じじゃないかなあ。そのあたりは、川田主任とかに聞いてみたら」
「そうします。すっかり、試験のことを忘れてましたよ」
「経験ないのに言うものなんだけど。聞いた話しだと、とにかく新郎新婦、疲れるらしいわよ」
「そうですよね。でも、試験は受けたいしなあ」
ちょっと、彼女とも相談してみます。
うんうんと頷く木村に「それがいいわね」と、明子も答えた。
「彼女のほうでも、木村くんが休みだと思って、なにか予定しているかもしれないしね」
「はい。ありがとうございました。助かりました。ありがとうございます」
二人並んでそんなことを話していたところに、二分遅れでバスが来た。
珍しく、バスに乗り込む他の部署の社員の姿もなく、明子と木村は後方にある二人がけのシート席に、並んで座った。