リスタート ~最後の恋を始めよう~ 【前編】
「しっかし、驚いたのはヒメだよなあ。なんでも、あんなウソを吐いていたんでしょうね」
訳が判りませんと眉間に皺を寄せる木村に、明子は微妙な顔つきになった。
「ある種の、妄想だよね。まあ、女性って……ね、そういう妄想の中で恋愛を楽しんじゃうみたいなところが、多かれ少なかれあるんだろうけど」
「そうなんですか?」
ふうんと鼻を鳴らす木村に、明子は「どう言えばいいかなあ」と、考えながら話し出した。
「ほら。私、舞台を見に行くって言ってたじゃない」
「あぅ。ごめんなさい。僕のせいで、キャンセルさせちゃって」
思い出したその事実に、木村はしゅんと項垂れた。
昨日、彼女にその話してみたら、その舞台のチケットは取るのが本当に大変だったはずだと聞かされたのだと、そう言葉を続けた。
申し訳なさそうに項垂れる木村に、明子は笑った。
「それはいいの。披露宴のほうが楽しいから。ふふふ。キャンドルに、簡単に火がつくなんて思っちゃダメよぅ」
「海老の尻尾なんて、のせないでくださいよ」
「甘い。キャンドルがなくなっているかもしれなくてよ?」
「オニですかっ」
「まあ、当日のお楽しみね」
明子のむふふという意味ありげな笑いに、負けませんもんと木村も笑い、明子はまた話しを続けた。
「デビューしたころからファンだって言う子がやっているサイトがあるんだけどね、なかなか、濃ゆい話しをするわよ。妄想全開みたいな。恋人になんてなれるはずもないのに、そういう夢を熱く語っていたりね」
明子のその話に「ああ、そういう子なら知ってますよ」と、木村も頷いた。
「従姉妹で某アイドルグループのファンクラブとか入ってて、ライブとかも、ものすごいおしゃれしていくんですよ。デートかよって感じで」
たまに会うんですけど、なんだかなあって感じでと、不思議そうに首を捻る木村に、明子はくすりと笑った。
「その子にしてみれば、デートなのよ」
明子は不思議がる木村に「判ってないなあ」と、したり顔でそう告げた。
訳が判りませんと眉間に皺を寄せる木村に、明子は微妙な顔つきになった。
「ある種の、妄想だよね。まあ、女性って……ね、そういう妄想の中で恋愛を楽しんじゃうみたいなところが、多かれ少なかれあるんだろうけど」
「そうなんですか?」
ふうんと鼻を鳴らす木村に、明子は「どう言えばいいかなあ」と、考えながら話し出した。
「ほら。私、舞台を見に行くって言ってたじゃない」
「あぅ。ごめんなさい。僕のせいで、キャンセルさせちゃって」
思い出したその事実に、木村はしゅんと項垂れた。
昨日、彼女にその話してみたら、その舞台のチケットは取るのが本当に大変だったはずだと聞かされたのだと、そう言葉を続けた。
申し訳なさそうに項垂れる木村に、明子は笑った。
「それはいいの。披露宴のほうが楽しいから。ふふふ。キャンドルに、簡単に火がつくなんて思っちゃダメよぅ」
「海老の尻尾なんて、のせないでくださいよ」
「甘い。キャンドルがなくなっているかもしれなくてよ?」
「オニですかっ」
「まあ、当日のお楽しみね」
明子のむふふという意味ありげな笑いに、負けませんもんと木村も笑い、明子はまた話しを続けた。
「デビューしたころからファンだって言う子がやっているサイトがあるんだけどね、なかなか、濃ゆい話しをするわよ。妄想全開みたいな。恋人になんてなれるはずもないのに、そういう夢を熱く語っていたりね」
明子のその話に「ああ、そういう子なら知ってますよ」と、木村も頷いた。
「従姉妹で某アイドルグループのファンクラブとか入ってて、ライブとかも、ものすごいおしゃれしていくんですよ。デートかよって感じで」
たまに会うんですけど、なんだかなあって感じでと、不思議そうに首を捻る木村に、明子はくすりと笑った。
「その子にしてみれば、デートなのよ」
明子は不思議がる木村に「判ってないなあ」と、したり顔でそう告げた。