リスタート ~最後の恋を始めよう~ 【前編】
一緒に、おいしいと言って食べてくれる人がいたら、もっと楽しくほっこりとした幸せな気分になれることを知ってるだけに、一人ぼっち食卓はやっぱり寂しいと、明子は思った。
四年を超える歳月の中で、その寂しさには慣れたつもりでいたけれど、寂しさを感じる気持ちは、まだ明子の中から消えていなかったことを、明子は思い知った。
(メールなら、電話をかけるより、迷惑にはならないよね。大丈夫だよね)
うだうだと、同じ所をグルグルと回り続けるように悩み続けて、明子は気合いを入れて携帯電話を弄りだした。
教わったばかりの牧野のメールアドレスを送付先にして、オムライスの写真を添付してからメールを書いてみた。
お疲れ様です。
まだ、仕事ですか。
朝もメールを送ったが、島野のアドレスを教えるという目的があったから軽いのりで躊躇いもなくメールを送れたが、このメールは何の目的もないただの私用メールだ。
正直、最近は友人にすら私用メールなど滅多なことでは送らなくなっていたので、書き出したはいいけれど先が続かず、明子の手は止まってしまった。
(ついでに、原田さんのこととか、相談してみようかな)
(いや、彼女の件はメールじゃ伝わりきらないわね)
(井上さんは……)
(小林さんあたりが連絡してそうだし)
(というか、あれこそ、メールで報告なんてムリだわ)
一口、二口、オムライスを食べながら、なにを書けばいいかなあと、明子は頭を捻り続ける。
相手が牧野だと思うと、用もなくメールなど送ったら嫌がられるかもしれないと、そんなことばかりを考えてしまう。
思わず、重苦しいため息が、明子の口から吐いて出た。
四年を超える歳月の中で、その寂しさには慣れたつもりでいたけれど、寂しさを感じる気持ちは、まだ明子の中から消えていなかったことを、明子は思い知った。
(メールなら、電話をかけるより、迷惑にはならないよね。大丈夫だよね)
うだうだと、同じ所をグルグルと回り続けるように悩み続けて、明子は気合いを入れて携帯電話を弄りだした。
教わったばかりの牧野のメールアドレスを送付先にして、オムライスの写真を添付してからメールを書いてみた。
お疲れ様です。
まだ、仕事ですか。
朝もメールを送ったが、島野のアドレスを教えるという目的があったから軽いのりで躊躇いもなくメールを送れたが、このメールは何の目的もないただの私用メールだ。
正直、最近は友人にすら私用メールなど滅多なことでは送らなくなっていたので、書き出したはいいけれど先が続かず、明子の手は止まってしまった。
(ついでに、原田さんのこととか、相談してみようかな)
(いや、彼女の件はメールじゃ伝わりきらないわね)
(井上さんは……)
(小林さんあたりが連絡してそうだし)
(というか、あれこそ、メールで報告なんてムリだわ)
一口、二口、オムライスを食べながら、なにを書けばいいかなあと、明子は頭を捻り続ける。
相手が牧野だと思うと、用もなくメールなど送ったら嫌がられるかもしれないと、そんなことばかりを考えてしまう。
思わず、重苦しいため息が、明子の口から吐いて出た。