リスタート ~最後の恋を始めよう~ 【前編】
「まあ、原因がそれなら、くるものくれば元に戻るはずなんで、もうちょっと、様子を見てみます」
思いがけず、自分でも気づいていなかった食欲不振の原因に行き当たり、明子はひとまず安心した。
(まて、安心していいことじゃないかもしれないけど)
(訳が判らず悩んでいるよりは、ずっとマシだし)
(というかさ。生理が始まったら、今度は反動で食べ過ぎちゃうかもだわ)
(気をつけなきゃ)
安堵の息をついたところで、牧野がからりとした口調で、明子に話しかけてきた。
『なあ。生理通とか酷いようなら、遠慮しないで休暇使って休めよ?』
「は?」
いったい、なにを言い出したのやらと呆れた声をあげる明子に、牧野はいつも通りの声で言葉を続けた。
『女子社員にゃ、生理休暇ってもんがあるだろうよ』
「ありますけど。あっても使えませんよ、そんなの。出しづらいし、使ってる女子、見たことないですもん」
なにを言うんだかと、明子が肩を竦めるように笑っていると、牧野が驚くようなことを告げた。
『ウチの部は、使うやつは使ってるぞ』
「……ホントですか?」
驚きに満ちた明子の声に、牧野も苦笑しながら答えていく。
『お前が来る前にいた女子がな、生理が酷くて休んだときに、生理休暇で休みの申請してきてな』
正直、初めて届け出されたときは、なんのこっちゃって感じで、慌てて就業規則見直しちまった。
そう言いながら、おそらくバツの悪そうな顔でこめかみ辺りを掻いていそうな牧野の気配に、明子もただ目をクルクルとさせるだけだった。
思いがけず、自分でも気づいていなかった食欲不振の原因に行き当たり、明子はひとまず安心した。
(まて、安心していいことじゃないかもしれないけど)
(訳が判らず悩んでいるよりは、ずっとマシだし)
(というかさ。生理が始まったら、今度は反動で食べ過ぎちゃうかもだわ)
(気をつけなきゃ)
安堵の息をついたところで、牧野がからりとした口調で、明子に話しかけてきた。
『なあ。生理通とか酷いようなら、遠慮しないで休暇使って休めよ?』
「は?」
いったい、なにを言い出したのやらと呆れた声をあげる明子に、牧野はいつも通りの声で言葉を続けた。
『女子社員にゃ、生理休暇ってもんがあるだろうよ』
「ありますけど。あっても使えませんよ、そんなの。出しづらいし、使ってる女子、見たことないですもん」
なにを言うんだかと、明子が肩を竦めるように笑っていると、牧野が驚くようなことを告げた。
『ウチの部は、使うやつは使ってるぞ』
「……ホントですか?」
驚きに満ちた明子の声に、牧野も苦笑しながら答えていく。
『お前が来る前にいた女子がな、生理が酷くて休んだときに、生理休暇で休みの申請してきてな』
正直、初めて届け出されたときは、なんのこっちゃって感じで、慌てて就業規則見直しちまった。
そう言いながら、おそらくバツの悪そうな顔でこめかみ辺りを掻いていそうな牧野の気配に、明子もただ目をクルクルとさせるだけだった。